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《石州左官の技》加古川市在住 日本建築仕上学会学会賞受賞 品川 博さん skillful workmen--P1010613-1 | by pinboke_planet
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《石州左官の技》加古川市在住 日本建築仕上学会学会賞受賞 品川 博さん skillful workmen--P1010613-1

Two specialists are restoring the Japanese old house built 150 years ago.

《石州左官の技》 加古川市在住 日本建築仕上学会学会賞受賞 品川 博さん

 

レトロな洋風建築のファサードやその他の装飾などを見て、ふと、どんな人たちがこれらの見事な技を持っていたのだろうかと思ったことはあった。建物内部でも、英国の左官技術である蛇腹(=ジャバラ、壁と天井の境の飾り)など・・・これらの多くの優れた仕事は石州(島根県)の左官職人たちによるものであった。

 

国会議事堂衆議員議員控え室の壁、天井、明治生命館の1階営業の間の漆喰蛇腹天井、当時から石州左官は重要な仕事を任されており、丸の内のビルのほとんどを手がけたとされる。戦後、日本銀行仙台市店、講談社本館の内壁、皇居の東宮御所や新宮殿、霞ヶ関ビルや帝国ホテルなどの初期の高層建築や、最高裁判所など、超高層では住友ビルや京王プラザホテル、池袋のサンシャイン60など、すべて、品川博さんと同じ石州左官の先達の技が各所に見られます。

 

■ 鏝絵ってなんだ

 

左官職人が鏝でもって民家や土蔵の壁に漆喰によって施された彫塑を鏝絵という。色を混ぜた色漆喰によるカラフルな鏝絵もある。絵柄は、説話や物語、身近な動物や空想上の獣などが取り上げられ、庶民の祈りや願いが込められている。

 

 鏝絵という名称は比較的新しく、「伊豆長八」こと入江長八の漆喰彫刻をさして鏝絵といったのが始まりとされている。昔は漆喰細工、鏝細工、壁絵、泥絵などと呼ばれていた。

 

 こうした漆喰装飾は、江戸時代の中後期からの防火対策として幕府が塗り壁や瓦の使用の制限をゆるめ、土蔵造りを奨励したことから左官工事の需要が増えていくとともに盛んになった。伝統的な左官技術は、明治に入り洋風建築を次々と建てることが出来るほど高いレベルにあり、洋風建築の装飾をこなしていくのにも大いに貢献し優れた漆喰装飾を残してきた。 島根県では、鏝絵の多くが石見に存在し、明治の初めから昭和30年代にかけて造られた作品が大半で優れた作品も数多く残っている。かつては、出稼ぎが日常的に行われていた貧しい地域で職人になることがなかば宿命であったとされる。そのため技術の上達に懸命であり高収入を得ることが残してきた家族の支えであった。

 

 彼らが故郷に、「稼ぎ」と「腕」を持って帰り、寺社への奉納として見事な漆喰彫刻を、民家の壁には表情豊かな彫りものを刻んでいった。

 

 今、遺されている漆喰彫刻の1点1点に、百年の時を越えて石州の左官一人一人の熱いメッセージが伝わってくる。

 

 本業の壁塗りを終えてから、個性のある職人の何をして、そうした余技に走らせるのか。いい仕事させてもらった施主への感謝、あるいは地域への恩返しの表れでもあったろう。

 幕末から明治にかけて生まれた職人たちが、激動の近代を駆け抜けていき、競い合うかのように生み出していった漆喰彫刻。そこには見えざる熱き想いと、気高い職人魂を感じる。それが石州の左官職人たちの技ではないだろうか。

 

■左官列伝

13. 品川 博(1954~  ) 作品一覧 (下記)

 

 邑南町(旧瑞穂町)に生まれる。中学卒業後、故郷を離れ加古川の長兄の元で左官修業。「左官アート」の世界へ踏み込んだのは、25、6年ほど前。仕事が暇な時、セメントを家に持ち帰り擬木などを作り始めたのがきっかけ。多くの左官職人が転廃業するのを横目で見ながら、余技を楽しむように好きな左官の道を歩く。長男も同じ左官の道を歩む。

 彼の作品は、浮き彫りの鏝絵から立体的な彫塑まで幅広く、建築の装飾はもとより、植木鉢や花瓶などから、昆虫、動物まで及び、猿のような大きなものから地を這う蟻までさまざま。セメントを彫刻に適した素材に工夫したことが左官アートを可能にした。

 16年前、鉄筋コンクリート造寺院では日本で最大という兵庫県加古郡播磨町の円満寺五重塔の完成に併せ、その一層目軒下欄間部分外周51㍍に四季を表現した鏝絵は、同県の技能顕功賞を受ける縁となった。こうした活躍の背景があって、故郷の明覚寺の作品が生まれた。また母校瑞穂中学校で講演を行う。近年、大田市の宮崎公園の公衆トイレの壁面や大田市駅前の駐輪場の外壁などにセメントアートを施す。

 今年の5月に日本建築仕上学会学会賞を受賞することが決まった。

 

■作品一覧  島根県内に残る鏝絵 (近代化遺産)

 

NO/所 在 地/ 家 屋 名/ 制作年代 /鏝 絵/ 図 柄 /位 置/ 職 人 名など

公衆トイレから寺院・鐘楼まで、品川博さんの作品は下記URLをご覧ください。作品の写真もクリックで見ることができます。

www.kotenami.jp/list/list_sakka.html#shinagawa

 

《・まちなみ探偵団・ 『鏝なみ はいけん』 石州左官の技》

www.kotenami.jp/index.html

より引用しました。

 

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Taken on May 14, 2007